注文住宅は、購入者の希望に合わせて設計できる住宅です。建売住宅のように完成済みの住宅とは異なり、設計図を作成するところから始めるので自由度が高いのです。購入者自身に住宅設計の知識があるなら、自分で設計して建ててもらうことも可能ですが、多くの購入者は設計の知識が少ないので安心してください。住宅メーカーには設計の専門家である設計士が在籍しているので、なんでも相談しましょう。ただし、設計士も万能ではありません。生活イメージや予算を必ず聞かれるので、答えられるように準備してください。特に予算は重要で、目安くらいは伝えられないと具体的な設計には入れません。「庭付きの家」など、理想をかなえるには多額の予算が必要と思うかもしれませんが、予算を抑えても設計士が工夫してくれるので信頼してください。
予算を把握したうえで、建築予定の生活イメージを設計士に伝えると、いくつかの提案をしてくれるのが一般的です。たとえば「庭を充実させた家にしたい」と伝えれば、土地全体のなかで庭の面積を広めに確保した設計をしてくれるはずです。厳密には、庭のデザインは設計士の業務領域ではなく、庭師の担当になります。しかし、住宅メーカーや設計事務所によっては、建物と庭をセットで設計してくれるので心配はいりません。ここで注意しておきたいのは、建物だけではなく庭の準備や植物の手入れにもコストがかかるということです。充実した庭にするには、植物が伸びるのを待ち、定期的な伐採などが欠かせません。手入れにプロの手を借りるかどうかでコストが変わるので、全体的な予算を決めるときは庭の管理についてのコストにも注意しましょう。自分で手入れをするなら予算を建物に回せます。
分譲住宅地と呼ばれる場所に建てられた住宅で、周囲の家は似た外見になります。すでに住宅として成り立っているものをさします。反対に、注文者の好みに合わせて造られた住宅が注文住宅と呼ばれます。